大好きな女優コン・リー様の「現在」を観たくて、映画館まで足運ぶ。
リー様の表情、角度によって、近江女の能面に似ていたりして美し。
亡き母のお気入りだった、俳優オダギリジョー、やはり、色っぽいのであった。
そして、強面な中島歩!もっとアジア映画作品で観たい!(このかた、顔の骨の張り方がとても良いよね。若い頃の金城武の雰囲気少しあり。)
学生時代、大病後の父と母の三人で、上海に行ったことを映画の間、ずっと思い出していた。
父の漢方医の勧めで、当時の日本では高額だが、上海でなら、日本の風邪薬ほどの値段で購入可能な漢方大衆薬(雲南百薬)を、できるだけ多く買うための旅だった。
大通りには自転車の大群、空港前の道路も舗装中だった三十年ほど前の上海。
夕方になると、ランニング姿の現地で生活する人々が大勢、海に面した通りに涼みに出ていた光景が今でも浮かぶ。
ホテル内レストランには、映画のなかでのように、生のビッグバンドの演奏があり、学生時代に、大学のダンパで知り合ったという父と母が、時々くるりと回る、テンポの速いルンバのようなダンスを踊っていたっけなぁ。
そんな二人も、今はもういない。