新しいヴァイオリンの先生になってから、三回めのレッスン。Bach無伴奏vnソナタBWV1001をみていただいている。
前の先生とは、弾き方、個性、教え方、当然、タイプが全く異なるけれど、新たな先生も、前の先生同様に、熱心に教えてくださる。 またしても、「善き師匠」に出会えたと、嬉しくレッスンに通っておりまする。
どちらの先生とも、私の情報だけで探していたら、おおよそ、出会うことは出来なかったであろう、実力と経歴の持ち主である先生方と思う。
楽器店でレッスンを受けるようになってから、(先生が事情あって交代する時は)交代を機に、生徒が楽器店を退会してしまわないためにも、ということは、もちろんあるだろうけれど、おそらく、私が先生交代時に習っていた(習ってきた)曲などを参考にして、楽器店側が「講師募集」をかけているのではないか、と思われる。
というのも、ロシア音楽好きだった前の先生の時は、私は直前の発表会で、無謀曲《チャイコン 1楽章》を弾いていたし、今度の先生に習う前には、Bach無伴奏vnソナタBWV1001に着手したばかりであったから。
新たな先生は、ドイツものが得意で、留学先(独)で、Bach無伴奏のリサイタルを開いていらっしゃる。実際、レッスンで教えていただくBachは、先生の熱量が凄い。
思うところあって、楽器店でヴァイオリンを習うようになる以前は、個人宅で教室を開いている先生に習ってきた(二人のうち、一人は私の叔母)。
それはそれで、習い方の王道の一つと思うが、楽器店で習っているうちに、異なるタイプの先生に教えていただくことが、自分にとっては、大きな刺激になり、勉強になることがわかってきた。
先生によって、作曲家の好き嫌い、得意不得意が、(もちろん)ある。私にとっては、その一人一人の先生方の、「得意ジャンル」を教えていただけることが、とても、自分のためになっているようだ。
すんご~く弾きたい曲(無謀チャレンジ曲も含めて)は、この楽器店所属の九年間で、ほぼほぼ、教えていただき、弾かせていただけたので、自分の好きな曲、作曲家以外へと、視野とレパートリィを増やしていくためには、同じ一人の先生にずーーっと習い続けなくても、自分は別に構わない、と思っている。
例えば、前の先生ならば、ロシアもの(チャイコやプロコ)、クライスラー(ユダヤ系作曲家)、協奏曲。今の先生では、Bach、Beethoven、Mozart、Brahms等々。楽器店で教える以外に、門下で別所発表会を開かれていらっしゃるみたいだし、そこでは、soloもアンサンブル(プロのかたがついてくれる)も経験できるそう。
そういうわけで、今やっているBachが一段落したら、次は、Brahms vnソナタをみていただくことになった。いずれ弾くことになる、Schuman(ピアニストSchumanの曲は、けっこう弾きにくい)の前に、必ず通る道、Brahms。
もちのろんで、あの1番《雨のうた》から。全音の楽譜しかないので、ヘンレ版(青くて高い)を年末年始のうちに用意せねば!
愉しいね、ヴァイオリンを弾くことは!今までも、これからも。日々の生活で、大変な局面があった時でも、ヴァイオリンに関してだけは、細々、諦めることなく続けてきて、本当によかったと、今、心から思う。
ヴァイオリンは、自分の人生の最後の局面まで、この手にとって残るもの。